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代表挨拶
この度日本スリランカ友の会の会長に就任いたしました。 藤井俊彦元会長より就任打診がありました際は、急なお話でもあり、諸般の状況からとてもお役に立てる身ではなく、固辞させて頂くつもりでした。 しかし、今年2月に還暦を迎えたこと、子供3人も全員成人し、更に年金機構からは年金を請求できますとの「有り難い通告」も頂きました。勿論まだまだ働かなくてはならない身の上ですが、自身の社会的立場と責任を踏まえ、スリランカとの交流に本格的に関与せよとの諸兄諸姉の声と解釈しお受けした次第です。
さて、紅茶のセイロン程度のイメージしかなかったスリランカと深く関わる契機となったのは、勤務していた貿易商社の現地駐在員としてコロンボに赴任した1979年(当時26歳)に遡ります。 現地では農業、上下水道整備、教育、スポーツ振興、医療等各分野で経済協力プロジェクトに携わり、1992年に帰国するまで、足かけ13年滞在。その間、様々な機会を得てスリランカの主要な地域を巡りご縁が拡がりました。ご周知のとおり1983年7月を境に長閑な生活に暗い影が差し、テロ活動が続き悪化する治安に生活面の制約もありましたが、日本人会の皆さんや現地でご縁を得た人々と助け合いながら過ごした数年が今となっては懐かしく思い起こされます。漸く平和が回復され、復興と発展に向けたこの2?3年の明るい兆しは喜ばしい限りです。ヤシの木を取除くと殆ど日本の農村風景と変わらない同国の風土と、素朴な人柄、逆にワイルドな自然と動植物、輝く目で話す子供たちに理屈抜きに親しみを感じてしまうのは私だけではないでしょう。そのようなスリランカとのご縁を深め、家族共々暮らした同国で生かされた者として何らかの形で恩返しを模索したいと思います。
当会は創立後既に30年が経過し、歴代会長はじめ事務局ご関係者、そして同国にご縁を深められた会員の皆さんが、厳しい状況にある中でも手作りで積み上げて来られた数々の交流の実績には敬意を表するところです。 同国も内戦状態の終結後は、新たな発展に向かいはじめ、経済成長が期待される中、今後両国間のビジネスや民間レベルでの文化交流も活発になることかと推察します。その中で当会会員の総意である「愛すべきスリランカとの友好」を基本に、顧問各位、役員、事務局各位のご協力を得てこれまでの歴史を更に繋げて活動できればと存じます。会員各位にはご指導ご鞭撻をお願いするとともに、当会への積極的なご参加により、新たなスリランカとの出会いや同好のお仲間とのご縁を更に拡げて頂ければ幸いです。